トップオブマインド分析とは
まずトップオブマインド分析とは、純粋想起率と助成想起率を算出することで自社ブランドが消費者にとってどれほどの認知を得ているか、どれほどのブランド占有率を誇っているのかを調査する方法です。
純粋想起率とは、ブランド認知率を目的とした消費者アンケートなどを行った際に、ある市場において思い浮かぶブランド名として自社ブランドの名前が出てくる確率のことを指します。この時は回答者には何も選択肢やヒントを与えず、思いつくままの回答をしてもらいます。また助成想起率とは、同じくブランドの認知率調査の際において自社ブランドを認知しているかどうかという問いに対し、はいかいいえの二択の回答選択肢において「はい」という回答を得られた割合のことを指します。この場合は純粋想起率のアンケートとは異なり、選択肢を提示した上で意識を助成してから回答を出してもらうことがポイントです。
この分析は、主に競争率の高い市場で自社と競合のブランド認知率を簡単に把握することを目的として利用されます。
そしてこのトップオブマインドというものは、特にブランド純粋想起において一番初めに思い浮かべられるブランドを意味し、第一想起とも言い換えられます。トップオブマインドに位置するブランドは市場において他ブランドと比較し高い優位性を持っており、ブランドとしての認知度は最高と言えます。
分析方法
では具体的な分析方法について、図を用いて解説いたします。
先ほども述べたように、トップオブマインド分析をするにはまず初めに市場内の消費者を対象としたブランド認知アンケート調査を行う必要があります。アンケート調査では純粋想起率、助成想起率を出すための質問を用意し、その回答を数値化しグラフに配置していきます。
グラフの作成方法は下図のように助成想起率を縦軸、純粋想起率を横軸として描き、分割された4つの枠の中にマイノリティ、ニッチ、レガシー、リーダーの計4項目のスペースを作ります。回答に挙がったそれぞれのブランドをこの分類された4つの枠に当てはめることで、市場においてどのブランドがどのくらいの認知率を占めているかを知ることができます。
この4つの項目について説明していきます。
マイノリティ
認知度の一番低いマイノリティ、ここに分類されたブランドは市場での認知度としては最下位位です。市場ではまだブランド名は浸透しておらず、マインドシェアを獲得できていないブランドです。
ニッチ
言葉からもわかっていただけるように、ここに分類されたブランドは「知る人ぞ知る」というイメージで、既にコアな層の消費者を獲得しています。ここに分類されることは比較的まれであり、ニッチな市場を意図して狙っている場合はこのままで問題はありませんが、ブランドの認知率という意味ではまだまだマインドシェアが低い段階です。
レガシー
「いにしえのブランド」と呼ばれるグループです。助成想起率こそ高いが純粋想起率は低く、イメージとしては、パッと名前が出でくるわけではないがブランド名を聞くとそんなブランドもあったな、といった具合に認知されているブランドです。認知度を高めたい場合は、ブランドの若返りを目指すことでブランドについた「古い」というイメージを払拭できるでしょう。
リーダー
右上に位置するブランドはいわゆる「勝ち組」と言われ、市場でのブランド認知度は最上位です。既に市場では強固なマインドシェアを確立しており、今後はこの立ち位置をキープしていくことに専念することが課題となります。
まとめ
ブランドの認知度調査方法の一つである、トップオブマインド分析について解説いたしました。簡単な調査ではありますが、自社のブランドの立ち位置を把握し今後の課題を発見する上では効果的な分析方法です。是非トップオブマインド分析を活用し、今後のブランド認知度向上に活用してみてください。
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