助成想起とは主にブランド認知度調査で活用される分析法で純粋想起と対で利用されます。
ここではブランド認知度調査から助成想起と純粋想起の違いまでを解説します。
ブランド認知度とは
ブランド認知度という言葉を、マーケティングをされている方なら何度も耳にしたことがあると思います。あるカテゴリーの商品を独占販売している会社はほぼ稀で、ほとんどのマーケターは、競合会社の商品と自社の商品を並べた時、自社の商品をどう差別化するか、消費者の手にとってもらうにはどうするべきかを考えるでしょう。
まずは、競合会社と自分の会社を比較し、消費者にとっての会社の位置付けを確認します。そこで使えるのはブランド認知度です。ブランド認知度とは、自社の商品やサービスが、消費者にとってどれだけ馴染みがあるか、です。朝の出勤時にコーヒーが飲みたくなって、真っ先に浮かぶブランドはどこでしょうか。新しいテレビや家電を購入する際に、まず足を運ぶ家電店はどこでしょうか。消費者にどれくらい自社ブランドを認識してもらっているかを知ることは、効果的なマーケティングを行うのに必要不可欠と言えるでしょう。
助成想起と純粋想起の違い
まずは純粋想起について説明します。純粋想起はロゴやキャッチフレーズ、選択肢などのヒントを与えず、自由回答形式で聴取します。例えば、「ご自身の知っている車種名をあげてください」などという質問が使われます。純粋想起は「ブランド再生」と呼ばれることもあり、認知の程度が強いため、より購入を期待できるとされています。
純粋想起が全くのヒントなしで回答してもらうのに対し、助成想起は「〜というブランドを知っていますか」というように、先にブランド名を提示し、その認識があるかどうかを回答してもらう方法です。また複数の選択肢を並べ、「知っている名前を選択してください」という質問も使われます。助成想起は「ブランド再認」とも呼ばれています。
純粋想起はヒントを与えず聴取し、助成想起はヒントを与えて記憶を助成するため、純粋想起と助成想起の両方で聴取する場合は、純粋想起形式での質問をしてから、助成想起形式の質問という流れにします。
助成想起と純粋想起はどちらが有効か
純粋想起の方が強い記憶ですが、純粋想起と助成想起どちらが良いかは製品やサービスによって異なります。値段の高いパソコンや家電、車などは、純粋想起で消費者の頭に浮び上がらなければ、購入候補にならないため、純粋想起が重要です。しかし、コンビニなどで手軽に買える飲料水やスナック菓子など、値段の低いものに関しては、消費者のこだわりが高級品と比べると低いため、助成想起が購入に結びつくと言われています。
商品カテゴリーや値段によって、どちらが重要なのか、どうマーケティングしていくべきなのか考えてみましょう。
ブランド認知度からマーケティングの成果を測る
ブランド認知度のアンケート調査は、キャンペーン前と後の両方で行います。まずは、マーケティングの戦略を練るため、自社ブランドの位置付けを認識します。調査結果を元に、消費者の記憶に残るような、ブランドを認知してもらえるような宣伝、マーケティング戦法を打ち出しましょう。キャンペーン後、マーケティングが上手くいったかの効果を測るために、ブランド認知度アンケートを再度実施します。以前よりも消費者からのブランド認知度が高ければ、キャンペーン成功を意味します。
まとめ
ブランド認知度を測ることにより、自社ブランドの位置づけを知り、効果的なマーケティングを行うことができます。助成想起と純粋想起の2つの記憶形式がありますが、商品やサービスによってどちらがより有効に働くか異なります。自社ブランドに重要なのはどちらが考え、マーケティングに活用しましょう。
関連記事
「どの企業に問い合わせをしたら良いか、わからない」という方へ
目的・ニーズに合致したネットリサーチ会社を、専門データベースをもとにご紹介いたします。
専門担当に相談する【お電話でのご相談】 03-5459-6616 (受付時間10:00~19:00)